揚げたて天ぷら定食まきのがすごすぎる kubota

オフィスも自宅も品川区ということで東京にきて15年は経過していますが、今更ながら1923年の関東大震災後に発展した品川区の下町を堪能しています。

 

昭和初期から時が止まったような場所もたくさん有り、心ときめく機会も多いです。日本有数に長く、しかも生きている商店街である、武蔵小山商店街と戸越銀座商店街もすぐそばに有りよく歩いているのですが、その中でいつも行列ができている店が2016年末にできて気になっていました。それが丸亀製麺を運営するトリドールが展開する揚げたて天ぷら定食まきのです。関西では2013年から展開し始めているようですが、全く知りませんでした。

 

目の前で挙げてくれる天ぷらをそこそこ高級感のある店内で1,000円程度の気軽なお値段で食べられるところが売りです。味も相当美味しく、都内で同じような目の前で揚げてくれる天ぷら店にいくと簡単に諭吉が飛んでいくと思うのですが、それを1/10の値段で提供されてしまうと、自分が天ぷら屋だったら恐怖しか感じないと思います。もちろん接待や会食で使うことはさすがにないのでそういう点で差別化を図ると思うのですが。

 

飲食業のチェーン展開では質を標準化し全体の手間を減らし、経験のないバイトでもすぐ調理を担当できるようにセントラルキッチン方式を追求することで安くそこそこ美味しい食事を提供してきたのですが、食べろぐ等のサービスの発達で、個人経営の美味しいお店を誰でも発見できるようになり、消費者はどんどん舌が肥えました。それまでのチェーンレベルの味では満足せず、個人経営のお店と同じレベルの質が求められるようになりました。

 

そこで食材をその場で調理し提供するチェーン店も出てきました。大手どころで言えば大戸屋鳥貴族等でしょうか。個人的には際コーポレーションが店舗毎にメニューまで考えられていて、めちゃくちゃすごいと思っていてファンなのですが、このようなお店は質の高い料理を作れる人材の教育に手間がかかりますし、そしてそのスキルを持った人材に長く働いてもらう必要があるため、コストから見ると経営は厳しいです。利益を出さないで少しずつ規模を大きくし、食材の大量購入等で安く仕入れるなどして全体の効率性を高めていくことでようやく利益を出すレベルに達することができます。

 

飲食は消費されるサイクルがとても早く、業界の進化がすごいのでいつも注目しており、特に日本は一人一人がきめ細かい作業が得意なので、一般人向けの外食産業は世界トップだと思うのです。対して建設業は消費されるサイクルが飲食業に比べるとどうしても遅いのですが、生活のインフラとしての要素は近く産業も似ている部分が結構あると思っているので、勉強になるところが多いです。

 

建築の世界で最近有名になった会社に平成建設という会社がありますが(日経のインタビュー記事はこちら)、この会社もしっかりと職人を自社内で育てていくことで質の高い建築を作り支持を拡大してきた会社です。バブル崩壊以降、職人を社員として雇うと社会保険料の負担等で経費が重くなってくるので、一人親方といった形で独立させて下請けとして仕事を発注するような形でとても多かったと思いますが、建築の世界もこのようなレベルの組織作りが普通に求められていくようになるかもしれません。職人の数が足りなくなり建設需要をまかなうことができなくなる、もしくは、質の違いを消費者が体感し、より良いものを求めるようになると必然的に。

 

人を育てるという視点でいうと、飲食は毎日一通りのプロセスを見せられますが、建築は一通りのプロセスを見せるまでに何ヶ月も長ければ何年もかかることが大変な点ですね。